最先端パウダーベッド技術による精密金属造形の実現
株式会社J・3Dにおける金属3Dプリンター技術は、微細な金属粉末を均一に敷き詰めた造形ベッドに対し、CADデータに基づいて高精度レーザーを照射することで、粉末の選択的溶融と急速凝固を繰り返す積層プロセスにより複雑形状部品を製造する革新的手法です。EOS社製の最新鋭機器であるEOSINT M280を3台、EOS M290を1台という充実した設備構成により、マルエージング鋼の高強度部品からインコネル718相当の耐熱部品、軽量性に優れるアルミニウム合金部品、生体適合性を持つ純チタン部品まで、多様な産業要求に対応する材料ラインナップを実現しています。
従来の減材加工や成形技術では製造不可能な中空構造、格子状構造、複雑な内部流路を持つ部品の製造により、軽量化と機能性向上を同時達成できる画期的な製品開発を支援しています。材料開発とパラメーター最適化への継続的な取り組みにより、造形密度、表面粗さ、機械的強度などの品質指標を顧客要求に応じて精密制御し、プロトタイプから最終製品まで一貫した品質での製造サービスを提供しています。
高度技術要求分野における圧倒的な造形実績
航空宇宙産業分野では、ジェットエンジンの燃焼器部品やタービンブレード、ロケット推進系部品といった、1000度を超える高温環境と極限の機械的応力に耐える必要がある超重要部品の製造実績を積み重ねています。これらの部品は内部冷却機構や軽量化のための薄肉構造など、従来製法では絶対に実現できない高度な設計要求を含んでおり、3Dプリンター技術の特長を最大限活用した製品群となっています。医療分野においては、2014年から継続している人工股関節カスタムメイド寛骨臼の開発プロジェクトにより、患者個人の骨格構造データから完全オーダーメイド医療機器を製造する技術を確立しています。
自動車業界向けには、開発段階での試作部品製造から特殊車両や限定生産車向けの実用部品まで幅広く対応し、従来の金型製作を不要とすることで大幅な開発期間短縮とコスト削減を実現しています。一般産業機械分野では、特殊形状部品や高機能化部品の製造を通じて、お客様の製品差別化と競争力強化に直接貢献する技術サービスを展開しています。各分野での深い技術蓄積により、業界固有の品質基準や安全規格への完全対応を実現しています。
統合的製造プラットフォームと徹底した品質管理システム
金属3Dプリンター造形を中核としながら、ATOS II TRIPLE SCAN高精度スキャニング装置による逆設計、タイナテック社製ワイヤーカットによる精密後加工、GPAINNOVA社製Dlyte110i電解研磨装置による先進表面処理技術まで、製品完成に必要な全工程を社内完結する統合製造システムを構築しています。熱処理専用のNabertherm電気炉、多様なブラスト装置群、バレル研磨設備により、用途に応じた最適な材料特性と表面品質を実現し、お客様の要求仕様を完全に満たす製品を提供しています。
品質保証においては、キーエンス製ハンディープローブ三次元測定システムによる全数検査体制を確立し、設計公差内での寸法精度を数値的に保証しています。金属3Dプリンター導入を計画する企業に対しては、詳細な工場見学プログラムと専門技術者による個別コンサルティングにより、設備選定から運用計画まで包括的な導入支援サービスを提供し、投資効果の最大化をサポートしています。定期的なセミナー開催と技術情報の積極的発信により、3Dプリンター技術の正確な理解普及と適正な市場形成に貢献しています。
地域製造業との連携強化と技術イノベーション推進
名古屋市港区の製造業集積エリアという立地特性を最大限活用し、あおなみ線荒子川公園駅から徒歩15分という良好なアクセス環境の下で、中部地区の製造企業との密接な協力関係を構築し、地域産業の技術高度化を牽引しています。2013年の設立以降、三菱UFJ銀行、十六銀行、りそな銀行との長期安定取引により確固たる財務基盤を築き、最新設備への継続投資と技術開発推進を可能にする経営体制を確立しています。資本金2000万円、従業員6名の効率的組織運営により、大企業では実現困難な顧客個別対応と迅速な意思決定を実現し、変化する市場要求への機敏な対応力を発揮しています。
金属造形技術に加えて樹脂3Dプリンターサービスと鋼材フライス加工サービスを並行展開することで、お客様の多様な製造ニーズにワンストップで対応する総合技術サービス企業としての地位を確立しています。3Dプリンター基礎知識の体系的解説、造形技術専門用語の平易な説明、実機による造形プロセス見学機会の定期提供など、技術普及と人材育成への積極的取り組みにより、次世代ものづくり技術の社会実装促進と産業競争力向上に貢献しています。